【書評】大金持ちをランチに誘え! 世界的グルが教える「大量行動の原則」

大金持ちをランチに誘え! 世界的グルが教える「大量行動の原則」

 

ダン・S・ケネディというアメリカでセールス、マーケティング自己啓発の分野でカリスマ的な人気を誇るコンサルタントの著書。「学習する組織」という分厚い本を読んだのだが、翻訳者の他の翻訳した本の中に同書があり、気になって購入してみた。時々こういうある本から経由して本を選ぶとかしていることも多い。

 

全体を貫いているテーマはシンプル。とにかく行動することが成功の秘訣ということである。それを本書では大量行動と呼んでいる。

行動をするための考え方が以下のように色々と紹介されている。

・小さな牢屋に自分を閉じ込めるのではなく、大きく考える。
・他人に頼って◯◯になろうと思っている限り、いつまでも◯◯になれない。
・専門知識を速習する
・やりもしないでどうしてわかるのか?と考える
・自分の時間を高く評価する
・不安や心配事の唯一の対策は自ら動くことなのである。
・大金持ちをランチに誘って聞きたいことを色々と聞いて学ぶ
・売り込みをしないと恐ろしいことが起こる。すなわち何も起こらないということ。
・解決すべき問題があったら、可能性のある解決策をひとつ実行するのではなく、10も20もやってみるのだ

 

特に最後のが大事なのかなと思った。問題を解決するための手段は必ずしも1つとは限らないというかむしろ1つしか方法がないほうが少ないのではないか。


問題に対していくつもの解決策を出すためには問題自体を分解してみるといいのではないかと思う。最初に出てきた問題をそのまま扱おうとすると、何から手をつけていいかわからなくなって途方に暮れたり、効果のないことを意味なくやってしまうリスクがある。そうならないために、問題を細かい単位に分割して1個1個解決していけばいいんじゃないかなと。それに細かい問題であれば、問題自体がイメージしやすいものになっているはずだから、それを解決するための手段を見つけるのも以前よりも容易くなるのではないかと。

 

偉そうなことをつらつらと述べてきたけども、自分自身もまだ行動力がすごいとは言えないので、これからギアを上げていきたいと思っている。たぶん今若いうちに行動することに慣れておいたほうが年取ってからいきなり始めるよりもだいぶハードルが下がるだろうし。

 

 

【書評】ビジネスは「非言語」で動く 合理主義思考が見落としたもの

ビジネスは「非言語」で動く 合理主義思考が見落としたもの (アスキー新書)

 

「経営参謀」か「戦略参謀」の参照本の中にあり、タイトルが気になったので、買ってみた。タイトルでもあるとおり、人の「非言語」領域についての話である。非言語領域とは主に感情や感覚を通して伝わってくるものごとを指す。ビジネスの現場では、言語領域、すなわち論理をいかにつかいこなすかが大事だと思われているが、実は非言語領域をいかにうまく活用するかが今後のビジネスで問われることではないかという仮説のもと、それを活かす方法も指南している。

例え話を使うと少ない言葉でも相手にイメージが伝わり理解しやすくなるとか、相手からなんでと聞かれた時は相手はロジックが通っているかにこだわっているというかそれをやりたくないとかの想いで言ってる場合が多いとか、成功している経営者ほど直感や勘を大事にしているとか、
確かになるほど考えてみればそうかもしれないと思えてくる。

特に製品開発に関係する人はこの本の視点は見ておいたほうがいいと思う。売れている商品というのは意外と人の非言語の領域に訴えかけているものが多い。非言語に訴えかけようと思ったら、顧客が語る言葉からではなく、もっと違うところで判断する必要がある。直感で感じたことをヒアリングしたり、絵や粘土などを使用して言葉ではない形で表現してもらったり、目の動きや行動自体を観察してそこから顧客の思っていることを判断したりなどがそれである。

こういった手法を取ることによって顧客が言葉では表現しきれないけど、心の中で思っていることを把握し、その心のうちに叶うような商品作りを行うのだ。

 

もちろん、製品開発だけではなく、ビジネス上のコミュニケーションでの活かし方も紹介しているので、面白いと思う。
個人的には非言語領域を刺激するようなビジネスキャンプを1泊2日とかで社員同士で実施するというアイディアが気に入った。今の会社でそれもやりたいと言ったら、社長も面白そうと乗り気だったから、いつかできるといいなと。その時はもう来ないかもしれないが。。
もし今の会社で実現できなくても、将来自分の会社を作った時にこういう考えを適用していきたいと思う。

本としては200Pちょっとしかない本で内容も難しいところが全くないので、もしご興味あればお気軽に読んでみては。

【書評】調理場という戦場

調理場という戦場―「コート・ドール」斉須政雄の仕事論 (幻冬舎文庫)

 

この本はやばい、働いている人は是非読んで欲しい。胸が熱くなること間違い無し!もっと仕事を頑張ろうと思わせてくれる。

著者は現在「コート・ドール」というフレンチのお店を東京で開いている料理人の方。お店を開く前は単身フランスに渡り、12年間フレンチの名店で修行していたという。この人のすごいところは謙虚にいながら、それでいて超熱い心を持ってひたすら努力し道を切り開いてきたというところ。そんな人だからこそ、この本で語られることは本当にこの人の血肉になったことを語っているようで、だからこそ胸が熱くなるのかなと。
いくつか本から引用してみる。

「やり過ぎを自分の常識にしなけりゃ、人と同じ水準は保てまい」
素質が自分にはない。だからこそ人一倍努力するんだ。そういう強い意志。実際には優秀な人ほどこういう思考の人が多い気がする。自分も高みを目指すなら、自分の武器を磨く努力をしないとなと思う。

「こいつは単なるお人好しだと思われたら、もうそのお店にいる間は終わりなんです」
ただのいい人って自分の主張もない=価値がない。もしくは相手が自分の要求をどんどん押し通してくるようになり、自分の自由がなくなっていく。そこは戦う勇気を持ちたい。というかこのぐらいギラギラしているやつが今どのくらいいるのだろう?

「本当に勝負するときというのは、百戦錬磨の時を過ごしてきたんだという自覚ともう俺はひとりでもやれる。誰もいなくなってもやりきってやるというぐらいの気力の充実が必要。(中略)そうじゃないと、実戦に使うことができるバリエーションがすぐに尽きてしまい、飽きられる捨てられることもある」
料理の世界はまさに個人の実力が問われる世界だからすごくシビアだけども、普通のビジネスの世界でもこの論理が強さを増していくはず。今のうちに自分も生き抜くために実力を磨きたい。

 

「大変だけどすばらしかったと言える人生を送りたい」
その通りだと思った。自分もそうでありたい。自分の子どもに尊敬されるような仕事人になりたい。

 

「頂点の成功を手にしているけど、小さい頃の自分をわきまえている」
こういう実力があって謙虚な人になりたい。本当に実力があれば、何も自慢しなくても分かる人には勝手に伝わるだろうし。

 

「ひとつの優れた特性で勝負する人のほうが何でもできる人よりも価値がある」
これは昔からいろいろな人が言ってるだろうけど、勝負できるほどのひとつを持っている人が今どれだけいるだろうか。自分は少なくともその領域まで至っているものがないので、これから磨きをかけていきたいと思う。

 

ちなみにこれは先日紹介した「人生を変える読書」にも出ている1冊。面白い本を紹介いただき、感謝です!

【書評】人生を変えた贈り物 あなたを「決断の人」にする11のレッスン

人生を変えた贈り物 あなたを「決断の人」にする11のレッスン

 

初めて読んだが、この本の著者はアメリカではすごく有名な講演者およびトレーナーの人のようで、世界的リーダの人も教えを受けに来るような人らしい。

本の内容としては人生を良くするための教訓を押しつけがましくなく、それでいてすっと入ってくるような語り口調で訴えかける本。あっさり読めるのにけっこう感動するし、良い気づきもあった。さすがアメリカで人気があるだけあるなと思う。

以下いいなと思ったところと自分のコメント。

「あなたの過去はあなたの未来と同じではない」

過去がこうだったからと言って、必ずしも未来も同じようにいくわけではないということ。これは成功と失敗両方に言える。過去成功していても今後とも成功する保証はないし、過去に失敗していても今後も失敗するわけではない。なので、あまり卑屈に捉えず、うまくいく可能性を信じながら何事もトライしてみることが大事だと思う。

「人生はいつだって生きるに値する。いつも何かしら、感謝するべきことがある」

昔さんまさんが生きてるだけで人生丸儲けというような言葉を発していたかと思うけども、生きてるだけでも幸せということをもっと認識しないといけないだろうな。それに感謝ってほんと大事だ。最近特に感じる。今の会社の社長は人に感謝することがなく、むしろ社員を罵倒しかしていない。もし自分が社長だったら、働いてくれる社員には感謝して仕事していきたいし、社員の良さを引き出せるようなそんな器の大きい人になりたい。

 

「人生が与えてくれるものを何でも利用する」
ピンチをチャンスに変えるってことだろうな。そのためには苦しいことが起きても、それを何か良い機会に変えられないかという気持ちをいかに保つかが重要かなと。それに今自分にとって良くないと感じることでさえ、あとで考えればきっと良かったと思える時が来る。

 

「人生に失敗などない。そこから何かを学べれば、それは成功である」
失敗してもそこに成長がある。成長があることこそが成功するよりも幸せなことだと思う。だから、思う存分に失敗すればいい。むしろ失敗しないのは行動していない証拠だと誰かが言っていた気がする。

 

まあ他にも体の使い方が与える影響だとか、使う言葉のパワーとか、目標設定をすることでフォーカスして自分の望む方に変えるとか色々と参考になる話があるので、気になった人は是非読んでみたらいいと思う。

 

【書評】鬼速PDCA

鬼速PDCA

 

今勤めている会社が色々始まるけど終わらないという症状を抱えてしまっていて、それが目標が曖昧だからじゃないのか、そう考えている中で見つけたのが本書。
内容はタイトルのとおり、PDCAをいかに早く回して行動するかというところにフォーカスして著者が若手社会人から経営者として今もずっと実践してきている方法を惜しげなもなく紹介している。

こう聞くと、著者も言うとおり、PDCAならもう知っているよということでスルーする人もいるかもしれない。とはいえ、仕事というのは突き詰めるとPDCAを回すことにほかならないと思うので、よっぽど仕事ができるという人以外参考になる部分はあるのではないかと。

 

例えば、目標をKGIとして定量化して、現実とのギャップを課題として認識して、その課題を解決されたあとの理想の状態をKPI含むと置くとか。また、KPIの状態だと結果に過ぎないので、プロセス管理するために、KPIを解決案、DOと分解していき、DOの進捗を測る指標として著者の生み出した概念である「KDI」を導入するとか。

あと、ロジカルシンキングに詳しい人にとっては既知なのかもしれないが、ある課題をブレイクダウンする際に迷った時にはプロセスで分解するというのも参考になった。そうすることで何をどう進めていけば漏れが少なくなる気がする。

 

ちなみに本書の全体を紙で実施するのか、それともPCのエクセルで実施するのかという部分は特に言及はないが、そこは自分が好きなほうでそれこそPDCAを回して決めればいいだろう。自分は紙に書くのが好きなので、紙にまず書いて、その上でまとめでPCのシートなどに記入したりしている。

 

自分もまだ実践は大してできていないのだが、この本は実践して初めてその効果がわかる本だと思う。そういう意味ではハウトゥー本なのだが、内容が薄くて読む価値がない本とは一線を画している。実際に長年PDCAを愚直に回し続けてきた著者の叡智が詰まっているからだろう。

自分はこの本を29歳になって初めて読んだが、若ければ若いほどこういう習慣を早めに始めていくと、長期的に他の人と差別化できるので、20代の若手社会人は是非読んだほうが良いと思う。

 

まあまずは自分自身からちゃんと実践していきますか!

【書評】FBI心理分析官

FBI心理分析官―異常殺人者たちの素顔に迫る衝撃の手記 (ハヤカワ文庫NF)

 

今回の本は映画『羊たちの沈黙』のモデルとなったFBI捜査官が記した実話に基づいた異常犯罪犯の記録。自分はこの映画が好きだから見たというよりも、「経営参謀」という本の中で主人公と主人公の転職先の社長が話す中で、この本の話題が出てきて興味を持ち、読むことにした。犯罪者を特定する場合、プロファイリングという手法によって、現場に残っている痕跡から犯人像を推定し、そこから犯人の特定を目指すという流れになるが、市場調査も同じの考え方で進めるという話だった。

まず感じたのは、この本は人間の闇に焦点を当てすぎていて、個人的には読むのが苦しかったということ。例えば、実際にあった事件のケースとして、以下のようなものが出てくる。
・ターゲットの血液と臓器をミキサーにかけて飲んでいた犯人
・妄想に捕われ、頭の中で父親から命令されて殺人を実施したと主張するもの
・殺害した上で性的な行為を実施する
などなど。。

他にももっとグロい例はいっぱいあるのだが、書きすぎると見る人も不愉快だろうし、ブログの運営サイドからもクレームが来るかもしれないので、やめておきたい。

一方で、このような残虐で倒錯した殺人事件一件一件に対して、よくもここまでというくらい細部を冷静に観察し記録し、また関わっていない案件でも犯罪者の収容所に足繁く通い、殺人犯を面接して回って異常犯罪者の深層心理を解明しようという著者の情熱には舌を巻く。ある意味真剣に情熱を持って従事しているからこそ、リアリティがこちらにも伝わってきて、胸くそ悪くなるのだろう。

また、プロファイリング自体の威力にも驚かされる。事件現場の状況や犯人の残した手がかりから、犯人の人種、年齢、性別、性格、家族の有無、犯人の心理状態、居住地域など様々な要素を推定していく。そしてこの手法がただの絵空事ではなく、ちゃんと機能して犯人特定、犯人逮捕のスピードを上げることに貢献しているという事実。この本自体、1994年というもう20年以上前に初版の本であるし、またこの当時には一般的ではなかったパソコンを使った解析の技術も今はずっと進んでいるだろうから、昔よりも今はもっと精度が高いものになっているのかもしれない。

 

個人的にはこんな一節も気になった。
「死刑は凶悪犯罪を抑止するものではない。それは単に被害者の遺族や一般社会の復讐心を満足させるだけだ」
感情的にならずにじゃあ今後はどうやってこのような事件を起こさない社会を築いていくか解決策を導いていく。著者のあくまで前向きに問題解決に向き合う姿勢が伝わってくる。

【書評】媚びない人生

媚びない人生

 

本書を読み始めたきっかけは最近とある女の子に告白して失敗したこと。というのも、振られた理由として、その子に友達としてしか見れなかったと言われ、自分の何がいけなかったのかと考えた中で自分がその子に対して媚びてしまっていたのではないかというところに行き着いたからだ。好かれようとするがためにどんな話に対しても自分を貫くことなく、その時々に応じて相手に良い印象を与えるような発言や態度を取っていた。
そんな自分を捨て去り、強い自分を手に入れたいという考えから、本書をタイトル買いした。

結果良書だったと個人的には思う。著者は大学の教授だが、自らのゼミ生への熱いエールが本書のベースとなっているため、まだ若者世代にギリギリ入る自分としても響くものが多々あった。
いくつか例を挙げると、以下である。

「相手への喜びや社会への貢献はもちろん大事であるが、前提条件として自分自身がまずしっかりと幸せを享受できていなければならない」

「根拠のない自信でもいいから、自分はできるのだと信じる。それが若さの特権。」

「迷いがあったり恥ずかしさがあったりするのはまだ学びに対して貪欲ではない証である」

「権威を振りかざす人間に立ち向かうには強さを持つ以外にない」

「他社の無知ではなく、自分の無知を大事にする」

「群れの中にいればいるほど自分の内面は弱くなっていくのだ」

「すべてにおいて自分の存在意義を意識する」


本書で一貫しているのは強い自分を獲得すること。
強くなるためには力がいる。力を得るには努力がいる。
そして努力する中でいくつかが実を結び、それが実績となって、自分の中の自信につながる。

自分も努力をして成長していきたいと思う。そのためにはゴールを常に見据え、努力して行動することが大事かなと。何かの本で成長することが人間にとっての最上の幸せというような言葉を見たことがある。もっと挑戦していこう。それはきっと無駄にならないはず。


これを読むことでモチベーションややる気がアップすること請け合いである。
最近自分攻めてないなとか他の人の顔色を窺って生きていることにうんざりしているとか、そういう人が読むと良いかなと思う。

ちなみに次に出会う女の子に対しては本書の教訓を活かして媚びない態度で接して、男としての価値を伝えていきたいw